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■「TVタックル」で中国人と台湾人が激論 2008年4月28日放送の“TVタックル”「熱烈歓迎!!胡錦濤中国国家主席来日!〜福田総理 最後の賭け〜」で、朝鮮系中国人の張景子氏と、台湾出身の金美齢氏の間で、チベット問題について次のような論戦があった。
■教育を求めて、命がけでヒマラヤを越える子供たち
このドキュメンタリーで、チベットの過酷な現状の一端をかいま見ることができる。 張氏の発言が、昨今の中国人に典型的に見られる、その場しのぎの嘘であることは、このDVDを見ればすぐわかる。 チベットの母親たちは我が子に、命がけで冬のヒマラヤを越えさせてまで、教育を受けさせようとしている。その数は、毎年400人にも及ぶ。標高6,000mを超える山を越えてくるため、凍傷にかかり手足を切断する子供や命を落とす子供もいる。 また、国境には、警備兵だけでなく“人食い犬”まで放れていて、亡命ルートには犬に食い殺された死骸や衣服がそこここに散乱しているという(『チベット大虐殺の真実』オークラ出版,2008年,p.78)。 張氏の言うように、チベットで問題なく教育を受けられるのであれば、どうして親が、我が子をそのような危険な目に合わせる必要があるのだろう。 このドキュメンタリーは、次のようなオープニングで始まる。 「いつ再会できるか分からずに、我が子を亡命させる母親。これがチベットの現状です。 しかし中国は、チベットに自由と繁栄を与えたと強調します。 現在の亡命者のほとんどが、学費が高すぎて学校に行けない子供たちです。 これは人民の抵抗を防ぐための中国の政策です。 未来を閉ざされた子供に、国の文化を後世に伝える術はありません。 それを懸念した法王とその妹は、チベット人がインドで教育を受けられるよう、教育機関を設立しました。 毎年400人以上の子供がヒマラヤを越え、よりよい教育を求めて亡命しています」
チベット子供村では、ダライ・ラマ法王の一番下の妹、ジェツン・ペマが、子供たちのために身を粉にして活動していた。現在11個所で、1万2千人のチベットの子供たちが育っている。 チベットにいる母親は、もう会えないかもしれない息子の写真を見ては涙を流している。 なぜ、母親はそうまでして子供を亡命させるのか。ダライ・ラマは次のように説明する。 「もちろん、このような幼い子供が、母親と離れて暮らすのは悲しいことです。とても悲しいことです。しかし、両親が子供たちを送ろうと決めたのです。チベットでは、彼らの人生がダメになってしまうからです」 ダライ・ラマの妹、ジェツン・ペマは、母親の気持ちを次のように代弁する。 「5〜6歳の子供を遠くへ送る母親の気持ち…一生会えないかもしれないと知りながら子を送る、その気持ちを考えるのは簡単ではありません。これは、愛情から生まれた犠牲です。愛しているからこそ、できる限りのことをしたいのです」 自己を犠牲にして行動しているのは、親たちだけではない。チベット側のガイドも、ネパール側のガイドも、やっていることは不法行為であり、特にチベット側のガイドは、見つかれば、拷問あるいは死が待っている。彼は自分の行動について、次のように述べている。 「私がガイドになった理由をお話ししましょう。私は何一つ学んだことがありません。でも今していることは意味があると思います。私はこの子たちの未来を祈っています。私はこの子たちに与えたいのです。ちゃんとした教育とダライ・ラマ法王に会うチャンスを。私は体調を崩しましたが、命に替えるほど価値のある行動だと思っています」 子供たちもまた、すでに自己を犠牲にする覚悟ができている。チベット子供村についた、9歳のドンドゥプ少年は、「両親がくれた優しさを、今度は僕が返したい」と涙を流しながら語っていた。 彼らをこのような悲惨な目に遭わせているのは中国であるが、今回山を越えてきた子供たちの中で最年長のロブサン(15歳の少年僧)は、そんな中国を、憎むのではなく、哀れんでいるのだ。 「僕の国を侵略した中国人に怒りを感じます。でも怒りは春の雨のようにすぐに消えます。同じ人間だということを思い出すと、同情を覚えるのです」 このようなチベット人の感性に共感し、尊敬の念を覚える日本人は多いと思う。確かに、15歳の少年僧ロブサンの言うように、常に強欲で、非は自分にあるのに、他に転嫁し、その場しのぎの嘘を繰り返し、それが通用してほくそ笑む中国人の精神性に対しては、私も深い哀れみを感じる。 日本の政治家が本心で日中友好を望んでいるのであれば、中国の言いなりになることは正しい道ではない。それではいつまでたっても彼らは、自分たちが抑圧している15歳の少年にまで、哀れみの目で見られる、悲しい存在のままだからだ。我々の政治家は、彼らに哀れみを感じて、正しい方向に導いてあげるべきではないのか。だが、日本の政治家に、そのような発言や行動は見られない。本気で日中友好を信じている政治家など、どこにもいないということなのだろう。 このDVDは「チベット子供村」を支援している「チベットサポートグループ KIKU」が発売している。アマゾンでも購入可能である。 『ヒマラヤを越える子供たち Escape over the Himalayas』(アマゾンで購入)
補足 冒頭の、張景子氏の「チベットでは教育がちゃんとなされている」という趣旨の発言についてであるが、これは以下の情報からも間違いであることは明らかである。しかも三つ目は中国のデータである。 荒廃するチベットの教育 チベットの教育4つの問題点。・教育の機会が奪われている ・言葉を奪われている ・漢化政策 ・漢民族優遇(=チベット人冷遇) 国連の専門家 中国のチベット教育報告書に失望 チベット内の文盲率39.5パーセント。国連人権委員会の専門家カタリナ・トマセヴィスキ女史(クロアチア出身)は2003年9月、中国での調査報告書を国連人権委員会に提出、報告書の中で中国によるチベットの教育政策を厳しく批判した。 中国の充実した教育制度のおかげ様で、チベット人の識字率が下がった 中国が発表した統計によると、チベット自治区の識字率(読み書きできる人の割合)が大幅に悪化した(2004年版中国統計年鑑ではチベット自治区の15歳以上の非識字率(2003年)は54.9%。前年の43.8%から11.1ポイントも悪化)。児童の就学率も低下した。教育・職業訓練の機会が得られないまま、チベット人たちは、流入し続ける漢族移民たちに仕事を奪われていくのだろうか?
チベット子ども村(TCV)をご存じですか? チベット子供村の子供たちの里親(スポンサー)を募集している。またチベット子供村に直接、子供服等の物資を送る方法も紹介している(慢性的に子供服が不足しているそうです)。 チベットの教育事情 ダライ・ラマ法王日本代表部事務所 Tibetan Children's Villages チベット子供村の詳細を知りたい方はこのサイトをご覧ください。"Picture News"で子供たちの様子がわかります。 ジェツン・ペマ女史、世界子ども大賞を受賞 2006年4月18日、ストックホルムで。 ダライ・ラマの妹ジェツン・ペマ女史が来日 中国人が嫌われる七つの理由
2008.04.29 |
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