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教育を求めて、ヒマラヤを越える子供たち

チベットを弾圧する中国への支援を止めさせよう!



■「TVタックル」で中国人と台湾人が激論

 2008年4月28日放送の“TVタックル”「熱烈歓迎!!胡錦濤中国国家主席来日!〜福田総理 最後の賭け〜」で、朝鮮系中国人の張景子氏と、台湾出身の金美齢氏の間で、チベット問題について次のような論戦があった。

朝鮮系中国人 張景子
朝鮮系中国人・張景子氏。マシンガンのように次々嘘が飛び出す魔法の口を持つ。
台湾人 金美齢
台湾人・金美齢氏
金:「あのチベット人がね、やむにやまれず、抵抗運動をした状況というものを世界中はわかっているわけですよ。なぜならば、チベット人はどんどんどんどん隅に押しやられて、宗教も言語も文化も破壊されていくという状態の中で、がまんできるかどうかってこと…」
張:「それはないですよ」
金:「それはないとあなた言い切れないでしょ」
張:「私も中国の少数民族として育ちましたけれども、少数民族政策は同じなんですよ」
金:「いや、今や誰も自分のことを満州人と言ってませんよ。あなたが言わないのと同じように」
張:「言語を教えていますよ。彼らは90%以上の人間がチベット語をしゃべってますよ。何をもってそれを教えてないとおっしゃるんですか」
金:「方言は残っているかもしれないけれど、今や漢人がどんどんどんどん入っていって、経済力を…」
張:「どんどんどんどんチベット語を教えてますよ。そういう情報をメディアでおっしゃるから…」(青山氏も発言していたが、森永氏の「右翼席のみなさんは…」のチャチャ入れで聞こえず)


■教育を求めて、命がけでヒマラヤを越える子供たち

ヒマラヤを越える子供たち
『ヒマラヤを越える子供たち』写真上、左からテンジン11歳、チミ10歳、その妹ドルガー7歳、リトル・ペマ7歳、ドンドゥプ9歳。他に15歳の少年僧ロブサンも一緒に山を越えた。
『ヒマラヤを越える子供たち』というドキュメンタリー(ドイツ)がある。
 このドキュメンタリーで、チベットの過酷な現状の一端をかいま見ることができる。
 張氏の発言が、昨今の中国人に典型的に見られる、その場しのぎの嘘であることは、このDVDを見ればすぐわかる。
 チベットの母親たちは我が子に、命がけで冬のヒマラヤを越えさせてまで、教育を受けさせようとしている。その数は、毎年400人にも及ぶ。標高6,000mを超える山を越えてくるため、凍傷にかかり手足を切断する子供や命を落とす子供もいる。
 また、国境には、警備兵だけでなく“人食い犬”まで放れていて、亡命ルートには犬に食い殺された死骸や衣服がそこここに散乱しているという(『チベット大虐殺の真実』オークラ出版,2008年,p.78)。
 張氏の言うように、チベットで問題なく教育を受けられるのであれば、どうして親が、我が子をそのような危険な目に合わせる必要があるのだろう。



このドキュメンタリーは、次のようなオープニングで始まる。

「いつ再会できるか分からずに、我が子を亡命させる母親。これがチベットの現状です。
しかし中国は、チベットに自由と繁栄を与えたと強調します。
現在の亡命者のほとんどが、学費が高すぎて学校に行けない子供たちです。
これは人民の抵抗を防ぐための中国の政策です。
未来を閉ざされた子供に、国の文化を後世に伝える術はありません。
それを懸念した法王とその妹は、チベット人がインドで教育を受けられるよう、教育機関を設立しました。
毎年400人以上の子供がヒマラヤを越え、よりよい教育を求めて亡命しています」

ヒマラヤを越える子供たち
大人にとっても過酷な、標高6,000mを超える山を越え、3週間かけて目的地のダラムサラへ。夏場は中国の警戒が厳しいため、越境は冬に行われることが多い。中には指、手足や命を失う子供もいる。


ヒマラヤを越える子供たち ドルガーとチミ
妹ドルガー(7歳)の髪をとくチミ(10歳)。彼らには、過酷なヒマラヤの環境以上に恐れていたものがあった。「お母さんに言われたんだ。一生懸命勉強しなさいって。それに妹のことも、ちゃんと面倒みなさいって。でもすごく怖かったよ。中国の警察に捕まるんじゃないかって」
ヒマラヤを越える子供たち ドンドゥプ
ドンドゥプ9歳。「知らない人が家に来たんだ。 お父さんとお母さんにさよならを言ったとき、もう絶対会えないと思った」
ヒマラヤを越える子供たち ガイド
チベットから子供たちを連れてきたガイド(左)とネパール側から迎えにきたガイド。
ダライ・ラマの歓迎を受ける子供たち
ダライ・ラマの歓迎を受ける子供たち。
チベット子供村 ジェツン・ペマ
チベット子供村で、ダライ・ラマの妹、ジェツン・ペマに迎えられる子供たち。ジェツン・ペマの隣にいるのが、今回亡命してきたリトル・ペマ7歳。
中国人に同情する少年僧ロブサン
自分たちを弾圧している中国に対して哀れみの心を持つ少年僧ロブサン。


 ガイドたちに連れられて、チベットから山を越えてやってきた子供たちは、ネパール側で待つ案内役のチベット人と合流する。今回山を越えてきた子供は、7歳から15歳までの6人。彼らは、ダラムサラにあるチベット子供村を目指す。そこに行けば、彼らはチベットでは受けられない、チベット人としての教育を受けることができるからだ。
 チベット子供村では、ダライ・ラマ法王の一番下の妹、ジェツン・ペマが、子供たちのために身を粉にして活動していた。現在11個所で、1万2千人のチベットの子供たちが育っている。

 チベットにいる母親は、もう会えないかもしれない息子の写真を見ては涙を流している。
 なぜ、母親はそうまでして子供を亡命させるのか。ダライ・ラマは次のように説明する。

「もちろん、このような幼い子供が、母親と離れて暮らすのは悲しいことです。とても悲しいことです。しかし、両親が子供たちを送ろうと決めたのです。チベットでは、彼らの人生がダメになってしまうからです」

 ダライ・ラマの妹、ジェツン・ペマは、母親の気持ちを次のように代弁する。

「5〜6歳の子供を遠くへ送る母親の気持ち…一生会えないかもしれないと知りながら子を送る、その気持ちを考えるのは簡単ではありません。これは、愛情から生まれた犠牲です。愛しているからこそ、できる限りのことをしたいのです」

 自己を犠牲にして行動しているのは、親たちだけではない。チベット側のガイドも、ネパール側のガイドも、やっていることは不法行為であり、特にチベット側のガイドは、見つかれば、拷問あるいは死が待っている。彼は自分の行動について、次のように述べている。

「私がガイドになった理由をお話ししましょう。私は何一つ学んだことがありません。でも今していることは意味があると思います。私はこの子たちの未来を祈っています。私はこの子たちに与えたいのです。ちゃんとした教育とダライ・ラマ法王に会うチャンスを。私は体調を崩しましたが、命に替えるほど価値のある行動だと思っています」

 子供たちもまた、すでに自己を犠牲にする覚悟ができている。チベット子供村についた、9歳のドンドゥプ少年は、「両親がくれた優しさを、今度は僕が返したい」と涙を流しながら語っていた。

 彼らをこのような悲惨な目に遭わせているのは中国であるが、今回山を越えてきた子供たちの中で最年長のロブサン(15歳の少年僧)は、そんな中国を、憎むのではなく、哀れんでいるのだ。

「僕の国を侵略した中国人に怒りを感じます。でも怒りは春の雨のようにすぐに消えます。同じ人間だということを思い出すと、同情を覚えるのです」


 このようなチベット人の感性に共感し、尊敬の念を覚える日本人は多いと思う。確かに、15歳の少年僧ロブサンの言うように、常に強欲で、非は自分にあるのに、他に転嫁し、その場しのぎの嘘を繰り返し、それが通用してほくそ笑む中国人の精神性に対しては、私も深い哀れみを感じる。
 日本の政治家が本心で日中友好を望んでいるのであれば、中国の言いなりになることは正しい道ではない。それではいつまでたっても彼らは、自分たちが抑圧している15歳の少年にまで、哀れみの目で見られる、悲しい存在のままだからだ。我々の政治家は、彼らに哀れみを感じて、正しい方向に導いてあげるべきではないのか。だが、日本の政治家に、そのような発言や行動は見られない。本気で日中友好を信じている政治家など、どこにもいないということなのだろう。

 このDVDは「チベット子供村」を支援している「チベットサポートグループ KIKU」が発売している。アマゾンでも購入可能である。

『ヒマラヤを越える子供たち Escape over the Himalayas』(アマゾンで購入)



アマゾンのレビューより

・ガイド1人が数人の子供(映画では7歳から13歳?)を連れてきます。当然、中国からみれば非合法なので、そこをかいくぐっての出来事です。十分とは言えない装備で、監視の目が行き届き難い冬にやってくることが多いため、途中で死亡したり、 凍傷にかかって、手足や指を失う子供もいるようです。
月に500人もの子供が、今でも目立たないように、このような少人数編成でヒマラヤを越えてくるそうです。何故子供だけでと、多くの人は思うでしょうが、教育は中国語で行われるため、チベット語、チベットの文化はチベットで学ぶことが不可能になってるという事情があるのです。チベットに生まれてチベット人として育って欲しいという(いわばあたりまえの)願いが子供たちに向けられているのです。
チベット人として生きれるようにと、2度と会うことができないというリスクを懸けて親は幼子をヒマラヤの向こう側に送り出します。チベットの未来を子供たちが引き継いでくれるようにと! 理解とサポートが必要です。

・小学生の子どもと一緒に観ました。私は泣けて泣けて仕方ありませんでした。自分の息子と同じ歳の子どもたちが過酷な道をいくその映像はハンパではないショックです。でも最後にダラムサラに着いたときの子どもたちのコメントはひたすら感動的です。息子は途中、私に何度も「どうしてこんなつらい思いをしてまで山を越えなくてはいけないの?」とたずねてきました。でも、これがチベットの真実で現実。日本では報道されないことや教科書で学べないことを教えてくれるこの質の高いドキュメンタリーです。

・ヒマラヤを越える子供たちのドキュメンタリーが流れるなり、子供が「お母さんに会いたい」と泣く場面から始まるのですが、その時点でこの子たちは家族に会えないんだなと悟り、映画やドラマではなく、壮絶な出来事が現実あるのかとショックを受けてしまいました。それでも亡命した子供たちはチベットの国民性なのかこんな幼い子でさえすべて現実を受けいれて明るく生きている姿に胸を打たれました。



補足
 冒頭の、張景子氏の「チベットでは教育がちゃんとなされている」という趣旨の発言についてであるが、これは以下の情報からも間違いであることは明らかである。しかも三つ目は中国のデータである。

荒廃するチベットの教育 チベットの教育4つの問題点。・教育の機会が奪われている ・言葉を奪われている ・漢化政策 ・漢民族優遇(=チベット人冷遇)
国連の専門家 中国のチベット教育報告書に失望 チベット内の文盲率39.5パーセント。国連人権委員会の専門家カタリナ・トマセヴィスキ女史(クロアチア出身)は2003年9月、中国での調査報告書を国連人権委員会に提出、報告書の中で中国によるチベットの教育政策を厳しく批判した。
中国の充実した教育制度のおかげ様で、チベット人の識字率が下がった 中国が発表した統計によると、チベット自治区の識字率(読み書きできる人の割合)が大幅に悪化した(2004年版中国統計年鑑ではチベット自治区の15歳以上の非識字率(2003年)は54.9%。前年の43.8%から11.1ポイントも悪化)。児童の就学率も低下した。教育・職業訓練の機会が得られないまま、チベット人たちは、流入し続ける漢族移民たちに仕事を奪われていくのだろうか?


世界子ども大賞受賞式でのジェツン・ペマ
世界子ども大賞授賞式でのジェツン・ペマ女史。こういう賞をとっても、来日しても、中国に遠慮するマスコミはほとんど取り上げない。
参考サイト
チベット子ども村(TCV)をご存じですか? チベット子供村の子供たちの里親(スポンサー)を募集している。またチベット子供村に直接、子供服等の物資を送る方法も紹介している(慢性的に子供服が不足しているそうです)。
チベットの教育事情 ダライ・ラマ法王日本代表部事務所
Tibetan Children's Villages チベット子供村の詳細を知りたい方はこのサイトをご覧ください。"Picture News"で子供たちの様子がわかります。
ジェツン・ペマ女史、世界子ども大賞を受賞 2006年4月18日、ストックホルムで。
ダライ・ラマの妹ジェツン・ペマ女史が来日
中国人が嫌われる七つの理由




チベット子供村の子供たちとジェツン・ペマ
チベット子供村の“お母さん”ジェツン・ペマを取り囲むチベット子ども村の子どもたち。
なおジェツン・ペマ(徳の法華)の名付け親は、当時5才のダライ・ラマ法王。

2008.04.29



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